新年(令和5年)明けまして、おめでとうございます。
千葉寺十善講八十八ヶ所を、Googleマイマップにまとめたので、公開します。(マイマップ公開第四弾です。)
千葉寺十善講 概略
千葉寺十善講八十八ヶ所というのは、いわゆる地四国[Wikipedia]のひとつです。坂東三十三観音の第29番札所でもある千葉寺(せんようじ)が主導して、講形式で行われています。十善という名称は、仏教に由来するそうです。
歴史については、調べていないので、割愛します。札所の分布からして、下総四郡大師よりは新しいのではないかと推測しますが。
現在では、団体での巡拝が、4月中に分散日程で行われています。
千葉寺十善講 札所分布
現在の千葉寺十善講の札所分布は、
- 千葉市のほぼ全域。但し、若葉区の東端と、緑区の中部、(上総国である)緑区の東部、それに埋め立て地の美浜区を除く。
- 習志野市の実籾地区と屋敷地区。
- 八千代市のうち、京成本線の南側、又は、国道16号の大体東側。
- 佐倉市では、鹿島川の西側。
- 四街道市全域。
となっています。これらは、旧下総国千葉郡及び同国印旛郡に属していました。以上のエリアのうち、中央部には札所は少なめです。
なお、習志野市・八千代市の西側には「下総四郡大師」と、その後継の「吉橋組大師」の札所、印旛沼の対岸(印西市)には「印西大師」の札所がありますが、これらとは重複しないようになっています。一方、佐倉市・四街道市側では「六崎組十善講」と札所の分布が重なっており、千葉寺十善講の番付札所を、六崎組十善講側でも番付札所または番外札所としているようです。南の市原市(上総国)については、調査していません。
札所の並びですが、1番妙見寺(現在の千葉神社)からスタートして、先に挙げたエリアを時計回りに廻って、最後に88番千葉寺へと、番号順に廻れるようになっていたのですが、神仏分離や千葉空襲の影響で、ちょっと乱れています。
マイマップ作成の参考資料
今回のマイマップ作成に際しての、参考資料です。(敬称略)
- 千葉寺十善講詠歌連「千葉寺十善講御大師詣巡行記録」2012
- 白井千万子「千葉寺十善講調査報告書」千葉市立郷土博物館 研究紀要 第16号 2010
- 白井千万子「千葉寺十善講調査報告書(続編)」千葉市立郷土博物館 研究紀要 第18号 2012
- 白井千万子「千葉寺十善講調査報告―今も続くお大師参り―」千葉市立郷土博物館 研究紀要 第27号 2021
- 八千代市史編さん委員会「八千代市の歴史 資料編 民俗」1993
- 猫の足あと
- ニッポンの霊場
- 日本を巡礼する
ほぼ公式の資料である、「千葉寺十善講御大師詣巡行記録」を最も信頼したいところですが、少し誤字があり、また、札所の住所などの記載がないので苦労しました。苦労した後で、白井千万子氏の研究紀要を発見しましたが、こちらはしっかり役に立ちました。
更新履歴
2023年01月01日07時00分、初版公開
2023年01月03日16時30分頃、参考資料に「日本を巡礼する」を追加