印西大師・印西地区の大師堂巡拝 寄り道 折立の熊野神社

(令和5年8月11日その2)
印西大師・印西地区の大師堂巡拝、白井木戸新田(白井市根)の天神社に寄り道の次は、折立(おりたて)の熊野神社にも寄り道します。
千葉県道59号木下街道を北東に進み、国道16号と交差する白井交差点の、手前(南西)にある三叉路を左折します。その先、緩い坂を下って、白井木戸新田(白井市根)から所沢(白井市木)に移った後、神崎川を渡って、所沢の鷲神社の前の十字路は直進、神社横の坂を上り、古道を道なりに進みます。七次台の住宅街に入って古道は失われますが、それでも道なりに住宅街を進み、

ニュータウン七次台バス停前
ニュータウン七次台バス停前
ニュータウン七次台バス停の先にある信号交差点を右折します。(本当は直進したいのですが、その先の小川が越えられないのです。) 次の国道16号との西白井駅入口交差点、
国道16号西白井駅入口交差点南
国道16号西白井駅入口交差点南
これを左折、そこから約0.2kmほどで、左手少し奥に鳥居がチラと見えます。
国道16号からの折立熊野神社鳥居
国道16号からの折立熊野神社鳥居
もう少し進んで左に切り返すと、神社前の道となります。
折立熊野神社への道
折立熊野神社への道
写真の右の小道に進みますと、右手に折立の熊野神社です。
折立熊野神社前
折立熊野神社前

折立の熊野神社

熊野神社、白井市折立554番地2。(千葉県の宗教法人名簿より)
道路際に庚申塔群、その間の参道から鳥居、鳥居の左前に熊野神社遷宮記念碑、鳥居から参道真っ直ぐに進むと階段の上にまた鳥居、その先に覆屋付の本殿、覆屋の周囲に摂末社、階段前の左に本殿の説明板、参道の左右にも石塔群があります。なお、大師堂は見当たりません。

道路際鳥居

折立熊野神社道路際鳥居
折立熊野神社道路際鳥居

手水鉢

折立熊野神社手水鉢
折立熊野神社手水鉢
手水鉢には「〓政三辰年十一月吉日」(〓は文だろうが安かもしれない) とあり、願主世話人の名が苗字有で記されています。(文政3辰年=1820年、または、安政3辰年=1856年)

参道階段

折立熊野神社参道階段
折立熊野神社参道階段

折立熊野神社本殿説明板

折立熊野神社本殿説明板
折立熊野神社本殿説明板
これに拠れば、ご祭神は伊饒那美命、創建は不詳、旧所在地の折立544番地が国道16号予定地となったので昭和33年に移転、本殿は宝暦3年(1753年)の再建建立、棟札によれば正徳2年(1712年)に焼失した。ご祭神の名は邪の字を嫌って饒としたのでしょうか。本殿と、附の棟札2枚は、白井市の指定有形文化財です。
www.city.shiroi.chiba.jp

本殿

折立熊野神社本殿覆屋
折立熊野神社本殿覆屋
折立熊野神社本殿
折立熊野神社本殿

摂末社

折立熊野神社摂末社本殿覆屋右側
折立熊野神社摂末社本殿覆屋右側
折立熊野神社摂末社本殿覆屋左側
折立熊野神社摂末社本殿覆屋左側
下の写真の中央の石には、中央「小御岳石尊大權現」、その左右「文政十一戊… 二月吉…」とあります。その左の石塔は、
折立熊野神社摂末社本殿覆屋左2番目石塔
折立熊野神社摂末社本殿覆屋左2番目石塔
これは正面「淺間大菩薩普門品一万巻供養」、右面「文政十一戊子年〓月」とあって、菩薩号を持つ浅間神への仏教式供養塔です。

参道途中石塔群

折立熊野神社参道右石塔正面右面
折立熊野神社参道右石塔正面右面
折立熊野神社参道右石塔背面左面
折立熊野神社参道右石塔背面左面
上の写真の左奥・下の写真の右手前の石塔は、参道側正面の最上部に種字、その下「西國 秩父 坂東 供養塔」、左面も最上部に種字3字、その下「月山 湯殿山 羽黒山 三山供養所」、右面「嘉永六癸丑天 十一月吉日」とあります。(嘉永6年=1853年)

熊野神社遷宮記念碑

折立熊野神社遷宮記念碑正面折立熊野神社遷宮記念碑背面碑文
折立熊野神社遷宮記念碑
正面の日付「昭和三十三年十一月二十三日」は遷宮の日付で、背面の日付「昭和四十八年五月吉日」は記念碑建立の日付でしょう。なお、碑文には「字南原五百四拾四番の貮に移転す」とありますが、先の本殿説明板には「所在地 折立字南原五五四番地二」とありました。(昭和33年=1958年)

庚申塔群

鳥居の左側の庚申塔群のうち、

折立熊野神社庚申塔群左側
折立熊野神社庚申塔群左側
写真右の庚申塔は、右「青面金剛王 折立村」、左「宝暦九 卯十一月吉日」、中央の庚申塔は、右「奉待庚申現當二世安樂」、左「元禄十三庚辰年十月朔日折立村」、左の庚申塔は、中央「青面金剛王」、その左右「明和六丑天 十一月吉日」とあります。(元禄13年=1700年、明和6年=1769年)
鳥居の右側の庚申塔群は、
折立熊野神社庚申塔群右側正面左面
折立熊野神社庚申塔群右側正面左面
折立熊野神社庚申塔群右側正面右面
折立熊野神社庚申塔群右側正面右面
写真左端の庚申塔は、正面の最上部に種字、その下「青面金剛尊」、その左右「享和三亥歳 十一月吉日」、その右の庚申塔は、正面「〓面金剛王」、左面「文化十三子年 二月吉祥日」、右面「南 鎌ヶ谷 〓〓 道」、その右の庚申塔は、中央最上部から右に「奉待 庚申現當二世安樂所」、右下「折立村」、左「享保十三戊申天 十一月吉日」、右端の庚申塔は、中央「庚申塔」、右面「嘉永三戌年十月吉日」とあります。(享和3年=1803年、文化13年=1816年、享保13年=1728年)
さて、国道16号に戻ってそのまま北西方向を見ますと、
国道16号折立熊野神社北西方向
国道16号折立熊野神社北西方向
道の反対(北)側に少しだけ緑があります。この緑から国道にかけての部分が、かつての熊野神社所在地になります。

次回は、折立の来迎寺(白井大師17番)

次回は、折立の来迎寺(白井大師17番)に参ります。熊野神社北西すぐの信号交差点を右折します。