印西大師・印西地区の大師堂巡拝 続・中根の東漸寺(35番&45番)

(令和5年5月9日その6)
印西大師・印西地区の大師堂巡拝、中根の東漸寺(35番&45番)の続きからです。

中根の東漸寺

天台宗、東漸寺、印西市中根187番地。(千葉県の宗教法人名簿より)
印西大師35番&45番。
本堂から両大師堂まで参りまして、残すは不動堂です。

「八幡神社の獅子舞」説明板

「八幡神社の獅子舞」説明板(再掲)
「八幡神社の獅子舞」説明板(再掲)
説明板にプリントされた写真に写っているのは35番大師堂です。この説明板が不動堂の近く、45番大師堂の隣にある故、不動堂を八幡神社と勘違いしてました。そして、神社に仏教的な物があるとの認識で、以下の石塔を撮影したのです。

光明真言百萬遍塔

中根東漸寺不動堂光明真言百萬遍塔
中根東漸寺不動堂光明真言百萬遍塔
45番大師堂の右後方にあって、この写真の後方にあるのが不動堂です。で、石塔の中央に大きく「光明真言百萬遍塔」、その左右「文化〓壬申年 二月吉祥日」とあります。(文化壬申年=文化9年=1812年)

馬頭観世音石塔

中根東漸寺不動堂馬頭観世音石塔
中根東漸寺不動堂馬頭観世音石塔
45番大師堂の後方にあって、この写真の後方にあるのが不動堂です。で、石塔の中央に大きく「馬頭觀世音」、その左右「萬延二酉年 正月吉日」とあります。(万延2年=1861年)

頌徳碑

中根原共有地に関する頌徳碑
中根原共有地に関する頌徳碑
この碑は、最上部に「頌徳碑」、「千葉県知事 友納武人書」とあり、主要部には、まるでタイトルのように「中根原共有地約定書」とありますが、約定書の文面は、碑文の前半で終わっています。

中根原共有地約定書
下總国印旛郡惣深新田字地国穴台壹千六百貮拾参番外参筆、合計面積貮拾七町七反四畝拾壹歩、右者前書反別、享保拾七年四月中に五十嵐半左エ門名儀を以つて、惣深新田名主清田源兵衛方へ地所買受証書差入れ、中根村採草地に所持仕来たり候に付、享和参亥年正月参拾壹割に割付銘々所持致し、難治の者出来貢祖諸入費上納方差支え候もの有之節は相互に譲渡し来たり候処、明治八年参月中、右採草地持主の儀に付、加藤豊平と野持一同爭論に及び、千葉県庁に出頭の際、岩井佐市、岩井文吉、五十嵐岩松、岩井與右門、四名総代に相〓、明治八年六月より同拾壹年参月迄出入四ヶ年間の訴訟入費壹割につき金拾五円つ〃相懸り候に付、今後貢祖地方税上納方差支え候もの有之候はば、訴訟入費出金譲渡も候〓の次第に相成り候に付、右入費出金を以つて譲渡し候も、他村へは決して譲渡不致筈、村内たりとも壹割所持の者へは譲渡せざる様致し度相対にて右出金を以つて譲渡候にては不公平に相成り村内難澁の基に付、野持一同の内へ譲渡し候様取斗致度壹割より外所持不致様、一同協議決定候に付、後日違約無之様野持一同連署致し置き候処如〓 明治貮拾九年拾月

(原文は句点無しです。享保17年=1732年、享和3年=1803年、明治8年=1875年) この後も碑文は続きます。他人には譲渡するなとしたものの、昭和15年(1940年)には逓信省乗員養成所に8反6畝4歩、昭和19年には陸軍飛行場に9町1反1畝19歩、昭和22年に3町3反6畝20歩を農地開放、昭和43年6月25日に千葉県(北部ニュータウン)に地積訂正の上で17町8反10歩を売却した。
陸軍飛行場は、今の印西市原とその近辺にあったので、中根村が惣深新田(草深)に確保した採草地も、その辺りにあったようです。
さて、ようやく(、八幡神社と勘違いしたままですが、)不動堂です。

不動堂

中根東漸寺不動堂
中根東漸寺不動堂

不動堂階段下石仏

中根東漸寺不動堂階段下石仏
中根東漸寺不動堂階段下石仏
磨耗していて字が認識できませんが、神社に石仏?と思って撮影しました。

中根不動尊縁起

中根不動尊縁起他一枚
中根不動尊縁起他一枚
中根不動尊縁起
中根不動尊縁起
この札を見て、神社じゃなくて不動堂だと気付きました。これに拠れば、承和年間(834年から848年)に仁明天皇の勅命で慈覚大師が下向したおり、不動明王像を刻んだという。宝暦5年(1755年)旧堂焼失、宝暦14年再建。また、東漸寺の山号は東蹄山、院号は一乗院。

不動堂全景

最後に、道路側階段上からの不動堂です。

中根東漸寺不動堂全景
中根東漸寺不動堂全景
そして、体の向きを反転させて、
中根東漸寺不動堂側から荒野方向を望む
中根東漸寺不動堂側から荒野方向を望む
水田の向こう側、電信柱・電線が目印の道路に沿って遠方に進むと、次の目的地、印西市荒野(こうや)になります。
次へ参ります。そのまま道路に出て左(東)に進み、三叉路は斜め右、十字路は右折します。そこからは道なりに約0.9km、水田地帯から坂を上って、坂上の十字路、
中根辺田前からの荒野の十字路
中根辺田前からの荒野の十字路
ここの左にあるお堂は気になりましたが、今回は右折します。ちょっと進むと、右手に児童遊戯器具などが現れますが、ここが安楽院(6番&18番)になります。
荒野安楽院前
荒野安楽院前

次回は、荒野の安楽院(6番&18番)

次回は、荒野の安楽院(6番&18番)に参ります。