2023年遍路第1日その2、甲山寺(74番)を出たところから。
遍路第1日(平坦ステージ)
日付 : 2023年10月17日
金倉寺へ
甲山寺(74番)の次は金倉寺(76番)である。
というのは、そもそも前回( 昨年 )の遍路が、善通寺(75番)から始めて、次に曼荼羅寺(72番)、そこからは順打ちで、73→74→76→(以下略)という計画だったのが、出釈迦寺(73番)を打った後、故障発生で中断したためである。今回の遍路では、出釈迦寺(73番)、甲山寺(74番)の次が金倉寺(76番)となる。
では、75番のあと、いったん72番まで戻ったのは何故か。それは、この先の白峯寺(81番)と根香寺(82番)がある五色台という山のせいである。81番と82番の間には、2022年秋、そして2023年秋現在、宿が無い。( 以前は営業していた。) そのため、この2ヶ所は同日のうちに連続して打った方が良い状況である。そうでなければ、どちらかを打つために山に登った後、いったん下山して、翌日また登ることになる。75番からスタートした場合、その日のうちに82番まで打つのは無理なので、81番と82番は翌日に回す事になる。ところがその場合、逆に時間が余るので、72番から74番までを打つ事にしたのだ。
さて、甲山寺を出てから、寺の横にある橋を渡り、そこから北(左)に進んで、国道11号のひとつ南の道路に出て右折、そのまま道なりに進むと、JR土讃線金蔵寺駅( 金倉寺駅では無い )南側を通過して、金倉寺の山門前に至る。撮影時刻は10時04分、金蔵寺駅はこの写真の左方向。写真手前左の石塔は、金倉寺の山門を出た人に、善通寺と金毘羅は右手、と示す道標である。
さて、境内南にある山門前から、境内西にある駐車場に移動する。係りの方に駐車料金を訊くと、要らないとおっしゃる。この後も自転車に料金を求められることは、1例を除いて無かった。
金倉寺
天台寺門宗、金倉寺、善通寺市金蔵寺町1160。(香川県の宗教法人名簿より)
四国八十八ヶ所76番。
www.kagawa-konzouji.or.jp
ja.wikipedia.org
金倉寺の読みは「こんぞうじ」。
駐車場側から境内に入り、本堂前、大師堂前とお勤めして納経所へ、それから撮影再開で、先ずは山門へ。
山門前常夜灯
山門前左の常夜灯正面に「訶利帝母御出現地」、山門前右の常夜灯正面に「智証大師御誕生所」、両者の側面に「弘化三年丙午冬十一月建」とある。(弘化3年=1846年)
山門
山号は鶏足山( 雞足山 )。本尊は薬師如来。山門の境内側には大草鞋がある。ただ、これは八十八ヶ所ではそう珍しいものでも無かった。山門から真っ直ぐ進むと本堂、本堂の左に訶利帝堂、さらに左に観音堂、観音堂の左前には東向きに大師堂、山門から本堂への参道の右に、弁財天?の祠や入山大師像がある。
弁財天?
鳥居には「文政二己卯年 〓三月吉祥日」とある。(文政2年=1819年)
入山大師像
ここでの大師とは、智証大師円珍[円珍 - Wikipedia]を指す。修験者( 山伏 )の姿である。
本堂
扁額は「瑠璃閣」でしょうか。
訶利帝堂
訶利帝母(かりていも)を祀る。
観音堂
十一面観音を祀る。
大師堂
中央( 写真では左側 )の扁額に拠れば、智証大師円珍、弘法大師空海、そして、神変菩薩と称される役小角を祀る。右の扁額には「弘法」とだけあるが、こちらの扁額は八十八ヶ所の大師堂の多くで見られるものである。
駐車場側入口
駐車場側から大師堂の南側を廻って境内に入るときの、入口に当たるところ。ここから入ると、直進少し右に訶利帝堂、入ってすぐ左に大師堂という関係になる。その入口の右前にある石塔は、正面は種字に「本尊藥師瑠璃光如来」、左面「當山者 智證大師降誕 訶利帝母出現 霊場也」、右面「四國八十八箇所第七十六番」、背面「寳暦六丙子季九月日」とある。(宝暦6年=1756年)
金倉寺はここまでで、駐車場を10時45分に出発。最初に山門前に着いてからの滞在時間は約41分。
次回は、遍路第1日、道隆寺(77番)
次回は、道隆寺に参ります。