印西大師・印西地区の大師堂巡拝 小林新田(本埜小林)の水神社&東福寺

(令和5年4月27日その4)
印西大師・印西地区の大師堂巡拝、砂田(小林)の西福寺(48番)などの次は、小林新田(本埜小林)の水神社と東福寺に参ります。
西福寺の北にある猿田彦大神の境内から道路に出て北東に進み、千葉県道291号との十字路交差点を横断します。すると、道端左に道標を兼ねた石仏がありました。

小林の道標石仏

小林の道標石仏正面
小林の道標石仏正面
小林の道標石仏正面右面
小林の道標石仏正面右面
正面の中央「さくらみち」(佐倉道)、その左右「寛政十戊午年 十一月吉日」、右面「あしきみ」(あじきみち・安食道)。(寛政10年=1798年)
そのまま、この道をずんずん進みます。道が少しだけ左にカーブし、田圃の中に出て、JR成田線の下を潜り、なおも進むと、突き当たりの三叉路となります。西福寺からここまで約0.9km。
小林新田の無名の三叉路
小林新田の無名の三叉路
ここは、後で右方向に行きますが、先ずは左折します。約0.1km、国道356号に合流する少し前、右手に消防団倉庫と集会所があります。
小林新田水神社前
小林新田水神社前
本埜村消防団第10分団消防器具格納庫
本埜村消防団第10分団消防器具格納庫
倉庫には、色褪せた文字で本埜村消防団第10分団消防器具格納庫とあります。現役の倉庫であるかは、不明です。
七区コミュニティセンターの看板
七区コミュニティセンターの看板
集会所の看板には、七区コミュニティセンターとあります。
この消防団倉庫と集会所の間を参道として、奥に小林新田(本埜小林)の水神社があり、そこに東福寺の大師堂もあります。
小林新田水神社参道
小林新田水神社参道

小林新田(本埜小林)の水神社

水神社、印西市本埜小林69番地。(千葉県の宗教法人名簿より)
参道真っ直ぐに鳥居、その先の境内の奥真っ直ぐが小高くなって社殿、境内の左手国道際には、左から順に各種石碑、大師堂、各種の石塔石仏が並びます。

鳥居

小林新田水神社鳥居
小林新田水神社鳥居

手水鉢

小林新田水神社手水鉢
小林新田水神社手水鉢
手水鉢には「天保十己〓〓」とあります。(天保10年=1839年)

社殿

小林新田水神社社殿
小林新田水神社社殿

境内左側

小林新田水神社境内左側
小林新田水神社境内左側

青柳山東福寺再建記念碑

石碑群の中で手前の幅広な石碑には、正面に「青柳山東福寺再建記念碑」とあります。

青柳山東福寺再建記念碑背面
青柳山東福寺再建記念碑背面
背面には「東福寺の由来」とあり、これに拠れば、創建は推定慶安2年、名主の青柳源右ヱ門が、「本郷村滝雲林山滝水寺」の末寺として建立。安政の頃に半焼したが再建。明治4年以降無住。昭和46年自動車事故により本堂大破したが翌年再建。(慶安2年=1649年、安政年間=1855年から1860年、明治4年=1871年、昭和46年=1971年)
なお、千葉県の宗教法人名簿には、印西市に東福寺の記載はありません。

東福寺大師堂

小林新田東福寺大師堂
小林新田東福寺大師堂
印西大師の明治初期の史料には、小林新田の、とうふく寺(東福寺)が掛所となっています。
大師堂の中に、四郡大師云々と書いてある物がありました。この四郡大師は、布川組八十八ヶ所ともいわれるもので、下総国の(北)相馬郡、印旛郡、(下)埴生郡、及び、常陸国の河内郡に跨がる故に四郡大師といいます。

石塔石仏群

小林新田東福寺石塔石仏群左
小林新田東福寺石塔石仏群左
この写真の左端の庚申塔の正面中央「青面金剛王」、その左右「文政十二丑天 十一月晦日」、右隣の供養塔の正面中央「奉唱満光明真言一百二拾万遍供養塔」、その左右「享和四甲子年 二月大吉祥日」、右端の庚申塔の正面中央「青面金剛王」、その左右上部「文化三寅 正月吉日」、右下「小林新田」とあります。(文政12年=1829年、享和4年=1804年、文化3年=1806年)
小林新田東福寺石塔石仏群右
小林新田東福寺石塔石仏群右
この写真の左端の十九夜塔は、正面右に大きく「十九夜」、正面左に「文政五年十一月日」、右端の二十三夜塔は、正面中央「二十三夜供養塔」、その左右「文化七午年 十一月吉祥日」とあります。
それでは次の、小林新田(小林)の観音堂に参ります。水神社の参道から道路に出て右(西)に進み、そのまま国道に合流しま、っと、その合流部に、地蔵像と道標がありました。

小林新田の地蔵像と道標

小林新田の地蔵像と道標
小林新田の地蔵像と道標
小林新田地蔵像台座
小林新田地蔵像台座
地蔵像台座の中央「奉建立地藏菩薩」、その左右「享保六歳 辛丑八月日」とあります。(享保6年=1721年)
小林新田の道標北面西面小林新田の道標西面南面
小林新田の道標
道標、読めん。たぶん、南向きの面の下は「さくらみ」、西面は左を指す絵の下に「なり田」で、佐倉と成田なのでしょう。

次回は、小林新田(小林)の観音堂など

次回は、小林新田(小林)の観音堂などに参ります。国道に合流して西に進みます。