(令和5年4月5日その4)
東葛印旛大師巡拝、今井の東海寺跡(61番)の次は、名内の東光院(66番)に参ります。
前回の記事にて、東光院の前まで来ています。この三叉路を(写真の左側に)直進すると、右手に石柱門のある入口となります。
東光院
真言宗豊山派、東光院、白井市名内545番地。(千葉県の宗教法人名簿より)
東葛印旛大師66番。
下総四郡大師66番。
下総三十三観音7番。
白井大師2番。
印西大師(明治初期の)掛所。入口道路際左に66番標識塔、入口から少し進んで石柱門、門の手前右に白井市指定文化財説明板、門の奥は参道の先に本堂、本堂までの参道左に諸堂が並び、その中で一番本堂寄りに大師堂があります。
66番標識塔
標識塔の正面「新四國六十六番」、右面「文化五戊辰年 東光院」とあります。(文化5年=1808年) また、左面ですが、生垣があって、且つ、光の都合で大変見づらいのですが、「州」とあるのは、なんとなくわかります。
白井市指定文化財説明板
説明板に拠れば、山号は慈眼山、寺号は観音寺。木造観音菩薩立像(本尊)と木造地蔵菩薩立像は、共に白井市の指定文化財です。この本尊の観音菩薩立像が、下総三十三観音の対象なのでしょう。
www.city.shiroi.chiba.jp
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石柱門
本堂
参道左の諸堂
66番大師堂
六十六部供養塔と出羽三山塔
66番大師堂と左隣の六地蔵の間、後方に六十六部供養塔と、その左隣に2基の出羽三山塔があります。六十六部供養塔正面の中央「奉納大乘妙典六十六部廻國供養」、左右の上部「寶暦八戊寅年 十一月吉祥日」、左右の下部「願主名内村〓〓 俗名今井新田鈴木源右門」、さらに左端上部に付け足すように「宝暦十一辛己四月廿五日」とあります。(宝暦8年=1758年)出羽三山塔は、正面は2基とも、中央上部に「湯殿山」、その下に「三山講中」、右に「月山」、左に「羽黒山」で、湯殿山を一段高く記しています。右面ですが、六十六部供養塔に隣接する方には「天保二年」、別の方には「文久二年」とあります。(天保2年=1831年、文久2年=1862年)
名号塔兼道標
六地蔵の左隣にある名号塔は道標を兼ねていました。名号塔兼道標の正面は「南無阿弥陀佛」、左面の最上部には「左」、続く仮名の地名はよく分かりませんが、その左に「文化十二乙亥四月」、右面は「右」、また仮名が分かりません。今回はその場では文字を確認せずに写真撮影しておき、帰宅後に文字を読んでいますが、江戸時代の仮名文字は、よう読めないです。
次回は、名内の粟嶋神社(元掛所)
次回は、名内の粟嶋神社(元掛所)に参ります。東光院入口から右(南)に進みます。
更新履歴
2023年04月15日18時30分、初版公開
2023年07月21日16時45分頃、「白井大師2番。」追記