下総四郡大師巡拝 再々訪・馬橋の中根寺(56番)

(令和4年5月19日その1)
江戸川八十八ヶ所巡拝、本日は、江戸川の西の札所を廻ろうかと思います。江戸川八十八ヶ所のエリアでは、徒歩や自転車で渡れる橋は2本のみ(3本目が建設中)、乗り合いの渡船は無しです。まずは、上葛飾橋で西側(右岸)に渡り、それから北上する事にします。
それが何故か、馬橋に来てしまいました。ですので、中根寺(下総四郡大師56番)に再々度参ってみますと、今日は門が開いていました。

中根寺開門
中根寺開門

中根寺

真言宗豊山派、中根寺、松戸市馬橋1913番地。(千葉県の宗教法人名簿より)
下総四郡大師56番。
松戸馬橋二十一ヶ所18番&20番。
参道から境内真直ぐに本堂、本堂の右(、イチョウの影)に大師堂があります。

本堂

中根寺本堂
中根寺本堂

大師堂

中根寺大師堂
中根寺大師堂
大師堂の右前に9番標識塔、左前に56番標識塔があります。

9番標識塔

9番標識塔正面
9番標識塔正面
9番標識塔左面
9番標識塔左面
9番標識塔の正面中央「〓四國八十八箇」、正面右「〓州法輪寺摸」、正面左「〓九番」、左面「嘉永七寅年」とあります。(嘉永7年=1854年) なお、本家四国八十八ヶ所の法輪寺は、阿州(阿波国)にある第9番札所です。

56番標識塔

56番標識塔正面
56番標識塔正面
56番標識塔正面右面
56番標識塔正面右面
56番標識塔の正面中央「〓四國八十八箇」、正面右「豫州泰山寺摸」、正面左「第五十〓番」、左面「嘉永七寅年六月」とあります。(嘉永7年=1854年) なお、本家四国八十八ヶ所の泰山寺は第56番札所です。
この9番標識塔と56番標識塔は、同じ年に、同じ様式で、対になるように作成されたものです。嘉永年間に、下総四郡大師の札所番号を引き継ぐ一方で、不足する札所を追加した八十八ヶ所、もしかすると昔の江戸川八十八ヶ所があったようです。

松戸馬橋廿一ヶ所御詠歌額

大師堂には御詠歌額が2枚掛かっています。2枚とも松戸馬橋廿一ヶ所のタイトルで、東京の弘宝講によるものです。

松戸馬橋廿一ヶ所18番御詠歌額
松戸馬橋廿一ヶ所18番御詠歌額
松戸馬橋廿一ヶ所20番御詠歌額
松戸馬橋廿一ヶ所20番御詠歌額
実は今まで、松戸二十一ヶ所と、松戸馬橋二十一ヶ所とを同一視していたのですが、別物とするのが妥当と考えを変更します。というのは、ここ中根寺に松戸馬橋二十一ヶ所20番の扁額ある一方で、松戸新田の常照庵に松戸二十一ヶ所20番の扁額があるからです。

次回は、松戸二十一ヶ所のまとめ

松戸市内のめぼしい寺院を廻り終えたところで、松戸二十一ヶ所、及び、松戸馬橋二十一ヶ所についてまとめます。

次々回は、横堀の御嶽神社(20番)

次々回は、埼玉県三郷市に入りまして、横堀の御嶽神社(20番)に参ります。上葛飾橋を渡って、三郷市鷹野の円福寺裏まで一気に進みます。